2012年4月7日土曜日

CPUクーラーWiki


CPUの温度測定には、実測とM/B内蔵センサを用いた2つの方法があります。

実測

ファンコントローラ付属のものや接触温度計(1000円くらい)を使用する方法です。某S社「どこでも温度計」のように安価で温度センサー機能のみの製品もあります。

M/B内蔵センサーに比べて正確な温度が出る場合が多いですが、
手間が掛かります。

非接触温度計(IR)であった場合、通常コアの温度は測れません。

設置箇所は、CPUコアに限りなく近い場所が望まれます。
またセンサー貼り付け時の密着具合や、ファンの風による影響を受ける場合もあるため、同じ「実測」でも設置次第で報告温度がまったく違うものになるパターンも多いです。
報告時にはちゃんとその辺も併せて報告するのが吉。
設置位置とセンサ固定の(テープ止めなど)強弱で驚くほど温度が変わります。

内蔵センサー(1.

今や、大抵のマザーボードにはCPUやノースブリッジの温度を
モニターできるようにセンサーが内蔵されています。

これはCPU内部に設置された外部用サーマルダイオードの温度を
電圧へ一旦変換、MBに搭載されたセンサーを経由して出力しているものです。

この電圧の変化は非常に微細で測定チップやMB配線により影響を受けやすく、
某ムック検証ではMBのみ交換による検証で、Intel純正マザーとギガバイト社マザーでアイドル時9℃、負荷12℃もの差が生じた事例も。

また自作板で長らく言われている「ASUSは高温・ギガは低温・MSIはいい加減」の傾向や、後述するCore 2 DuoでのMBによる報告温度格差などもこの事例に該当すると思われます。

もちろんMBの設計次第なのですが、
これをもって「BIOS読みは信用できない」とも言われる場合があります。

またMBによってはそもそもCPUのサーマルダイオードを利用せず、CPU近くに別途設置したセンサーの温度を「CPU温度」として表示するパターンもあります。


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この場合、内蔵センサーがおかしいのでインターフェースになる各種モニターソフト(Everestやspeedfan等)を変えたとしても 結局は一緒です!!
※多少の誤差は出ますが。

なおASUS社の場合は、ノースやサウスではなく、
各MB独自の位置にセンサを置いて「MB温度」としているのが一般的です。
8cm角ファンなどを探して位置を探ってみましょう。

「温度低いから大丈夫~」と油断してると、実はシンク貼り付けの実測でも30℃以上熱かったり…なんて話も。

内蔵センサー(2.

先ほど「外部用」とありましたように、内部用センサも存在します。
Intel LGA775 CPUを例に上げますと、チップ中央付近にあるTCC = Thermal Control Circuit 制御用のもの。

これは本来Intel Thermal Monitor2 ~異常高温時にCPUのクロックと電圧を強制で落とし、急停止ではなく安全なシャットダウンを行わせるという~のような機能の為に用意されたセンサーです。

以前は観測不能でしたが最近のデュアルコアCPUでは CoreTemp や
Everest Ultimate(β版)、speedfanなどで観測可能になりました。
これらのソフトを開き、「コア温度」となっている部分がそれです。

概して外部出力用より高温と言われていますが
MB搭載の外部センサを通していない為か、MBに依らないCPU温度確認手段としてにわかに注目を浴びております。

特に一大ブームを巻き起こしたIntel Core 2 Duoでは
MBによって検出される温度に大きな開きがあったのに対し、こちらの方法では冷却環境次第で近似する温度を示したパターンが多かったため、一気に主流へと変化しつつあります。

ただしCore計測はまだ一部CPUにしか対応していません。
とりあえずCore 2 Duo,Athlon X2などで計測報告があるようです。

たまにですが「こんなにシンクが冷たいのにCore読みは熱い。このCoreTempはダメソフトに違いない!」と疑われる方もおられますが、その場合、ためしにVcore昇圧+SP2004などでCoreTempに記載されているTcaseMAX(またはTiuncition)まで近づけてみましょう。


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重症なOCerなら経験があるかもしれませんが、シンクがいかに冷たかろうが確実に落ちます。※これが原因で耐性落ち・CPU死亡しても自己責任で。

逆に「CPU温度~」スレの過去ログを読むと、BIOS読みではしばしば動作限界を超えて普通に動作するCPUの報告が見つかったりします。

どちらを信用するかはもちろん自由ですが、OCerなら少なくともCoreTempは入れておいたほうが賢いのではないでしょうか。

CPU温度モニタリングはあくまで「CPUを守るため」の機能なのですから。

なおAMD,Intel問わず、デュアルコアにてコア毎に微妙な温度差が発生する状況もいくつか確認されています。発生した場合、とりあえず何度かクーラーの付け直しや固定フックの強制を試みてみるか、それでも変化しない場合は個体差として気にしないのが一番でしょう。

※サーマルダイオード.
CPUに内蔵されているデバイス。
一定の電流を流すと、両端間の電圧が温度によって変化する性質がある。
この電圧を測定して一定の式で計算すると温度が判る。という仕組み。

※Core 2 Duo 温度報告の乱れ。
夏場とはいえ50℃を越える報告が続出したASUS P5B系(P5B専用スレ)、
逆に室温を切ってOCスレにて失笑を買ったP5w DH Deluxe、専用スレにて「低すぎて信用できないから」と一刀両断する人まで現れたギガバイト DS/DQシリーズ等。

同じようなCPUと環境(前後12cmファンや巨大クーラーなど)で、一度に多数の人間が組み上げて報告を投げまくったために急激に表層化した事例。

またCPU温度と常に戦い続けるCore2 OC専用スレでは、既に完全なスタンダードとして採用されている模様。

なおロット(個体?)によって「MB自動設定の電圧(いわゆる定格)」にも差が現れている模様。同じ「定格」にしたつもりでも、とあるE6600では負荷時に1.325vに到達するのに対し、別のE6600では1.25v程度で止まってしまったり。
もちろん負荷時の温度には差異が現れます。


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OCスレにてたびたび検証されていますが、どうも後発(ロットを示すL6**の部分が後の数字)であるほど低電圧になっている傾向があるようです。
大体数字として1.225v~1.325v程度?ですが,
これまたCoreTempで確認可能なようです。

※CoreTemp温度の目安
 Core2Duo限定のお話で恐縮ですが、リテールクーラーでC1.EIST有効状態でアイドル室温+25℃程度ならOK.室温+40℃とか出てたらシンク取り付けミスを疑いましょう。
 蛇足ですが、CoreTemp読みで空冷室温10℃以下~も充分可能です。

※参考文献
なお「外部・内部用サーマルダイオード」や「MB違いによる検出温度の違い」については、日経社発売のムック「PC自作の基礎知識 300」の2006年版 P12.21ほかを参考にさせて頂きました。

温度モニターソフト (代表的なもの)

CoreTemp

現在はフリーウェア(カンパ歓迎)となっています。
いつ有料化するかは不明ですので、気になる場合は早めのダウンロードを。
タスクトレイに起動と同時に常駐させる場合は、ショートカットを作成→プロパティ→実行時の大きさ→最小化。にしてスタートアップに放り込んでください。

公式サイト

Everest Ultimate β

有料ソフトですが、一部モニタとベンチ機能が殺されたトライアル版が無料で利用可能です。現在も随時開発更新中。
最新のチップセットや温度センサーにも対応し続けています。

CPUコア温度も、最新版でかつCPU・MB側が対応していれば表示可能です。

公式サイト

日本語対応サイトでのDL http://cowscorpion.com/system/EVERESTUltimateEdition.html

EVEREST HomeEdition

開発・配布終了となってしまいましたが、いまだにダウンロードサーバーに残っている場所があります。


などに多数健在しています。 万が一の場合は… http://cooler.xrea.jp/wiki/ev20.zip…
ただし、フリー版は今後の開発がないわけですから、いつまでも頼るわけにはいきません。


SpeedFan

場合によってはM/B上のファンの回転数もコントロールできるモニターソフト。
(のDownload項目のSpeedFan X.XXのリンクをクリック)
温度履歴をグラフ化できるので、画像をうpされる方はお勧めです。

CPUコア温度も、最新版でかつCPU・MB側が対応していれば表示可能です。

上記温度モニターソフトはM/B内蔵センサーを読みに行きますが、場合によっては読むセンサーを間違える事があります。
そのため、モニターソフトによって温度が違う!という錯覚を起こしますが、内蔵センサー自体の温度出力は変わりません。

どう見ても温度がおかしい場合でも、ベンダーのBIOSうpによって改善するケースもあるので、諦めないで下さい。
時代はよりスマートに…できれば実測よりM/B上でかんたんに温度を知りたいですよね。

その他、マザーボードに付属の専用ソフト(ASUS Probeなど)がある場合もあります。気になる人は添付CDを探してみましょう。

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