コンピューター
コンピューター
■コンピューター
これまで、コンピューターは高性能化の一途を辿ってきましたが、近年PCの高性能化には、限界が見え始めてきました。また同時に、技術的な意味におけるPCの限界のみならず、ユーザーの利便性の観点からも、コンピューターの高性能化は、限界が近づきつつあると思われます。そして、それに大きく関与しているのは、通信ネットワークの発達です。
インターネット環境の整備等により、通信ネットワークの高度化が進んだことによって、コンピューターの小型化や携帯化には拍車がかかってきました。現在では、ブロードバンド環境は固定網が主流になっていますが、さらに無線環境でのブロードバンド化が進むようになれば、「PCの携帯化」はますます加速化していくことが予見されます。さらにネットワークに接続するコンピューターをPCだけではなく、携帯電話、ゲーム機、ミュージックプレイヤー、デジタルカメラ等のデジタル機器まで考えると、数多くの小型コンピューターが無線通信ネットワークに繋がるようになるでしょう。これらに加えて、自動車のナビゲーションシステムや各種センサー等を含めば、膨大な数のコンピューターがネットワークに繋がり、利用� ��の便益を飛躍的に高めることになるはずです。
無線通信ネットワークを取り込んだ新しいコンピューターシステムは、今後、ますます膨らんでいくであろう以下のような社会ニーズについて、対応できるようになると思われます。
1.セキュリティ
なぜ我々は、フィルタを正規化する必要がありますか−情報漏えいのリスク回避
無線通信ネットワークを取り込んだ新しいコンピューターシステムでは、端末側にほとんどデータを溜め込まず、それらをサーバー側で保存・管理することで、端末を紛失してしまった時などのリスクを回避することができます。その他、紛失時のみならず、日常的な端末の持ち出し等についても、基本的にデータ管理をサーバー側ですることで、情報漏えいのリスクに対応することが可能となります。
現在、モバイルワークの効率の高さを認識しながらも、情報漏えいの観点から、社員に対してPCの持ち出しを禁じている企業が増加しているなかで、そうした企業のニーズに応え、また企業としての生産性を高めることは、わが国の産業全体の生産性向上にも貢献することとなります。
−データ破損のリスク回避
ハードディスクが破損して、データがなくなってしまうということは、珍しいことではありません。通常PCでハードディスクやデータ破損のリスクを織り込んだ構造にはなっておらず、ほとんどのPCユーザーはそうしたリスクと背中合わせのなかで、PCを使っているのです。一方、サーバー等では、そのような事態を想定した設計がされていることが常識になっており、サーバーでのデータ保存や管理は、PCに比べて極めて安全性が高いと言えます。企業のペーパレス化のみならず、家庭でもデジタルカメラが普及する等、デジタルデータの破損への対策については、社会的に万全の体制が求められつつあるなかで、それを効率的に行える新コンピューターシステムへの移行は、時代の流れでもあると言えるでしょう。
2.アプリケーションの多様化
どのようにHDMIケーブルを修復する−多様なニーズへ柔軟に対応
現在、PCを購入すると、メールやウェブ閲覧等の基本的なソフトウェアがついてきますが、それ以外の多くのソフトウェアについては、ユーザーが必要に応じて購入し、インストールして使用することになります。しかし、場合によっては、本当にメールやウェブ閲覧程度しか使わないユーザーもいるため、そういう人々にとっては、現在のPCはオーバースペック(必要以上に高機能)であることになります。また一方で、「グリッドコンピューティング」という言葉があるほど、スーパーコンピューター並みの演算処理を必要とするような作業も出ています。程度の差があるにせよ、多くの動画像、あるいは空間シミュレーションのような、これまでは特殊領域だった作業が一般化していることは事実であり、PCではそうした高度� ��ニーズに対応しきれません。結局、現在のPCは、中間ニーズ(ユーザーが多いとされるニーズ)にターゲッティングをして開発されていることは確かだと言えるでしょう。
今後、こうしたニーズの多様化が進むうえで、サーバーでひとつの大きなリソースを共有し、必要に応じて必要なリソースだけを使える端末が散在するモデルであれば、こうした状況に柔軟に対応していくことができると考えます。
−データ共有ニーズへの対応
データが誰のものか、あるいは誰と共有するかというニーズも多様化しています。例えば企業でいえば、職務上発生する文書については、原則として、そのあらゆる権利が個人ではなく、会社に属するというのが一般的でしょう。当然、それらの閲覧権についても、企業内においてある特定のグループに与えるといったことが必要になるため、既に企業内システムについては、こうしたニーズに対応した各種ソリューションが出ているのが現状です。
しかし、こうしたことは企業に限りません。デジタル化が進んだことで、多くの個人が写真やビデオのデータを大量に保有することになり、また編集技術等が発達したことで、「作品」と呼べるようなコンテンツが次々と生まれてきています。これらは、その個人とそれらのコンテンツを結びつける特定の「集団」で、共有するニーズがあり、それに対応する必要性が生じているのです。例えば、家族写真は家族で、部活のビデオは部員で、趣味の音楽ファイルは音楽仲間で、それぞれの「集団」内で共有したいという欲求が生まれてくるということです。ひとつのサーバーで管理するということは、それらを多くの人々と共有することができるということであり、そこにアクセス権等の仕組みを導入することで、こうしたニーズにも柔� ��に対応することが可能になります。
3.コスト
どのように私は私のPCのファンをテストすることができます−低コスト化
新しいコンピューターシステムにおける端末には、最低限キーボードとディスプレイ(入力機能と表示機能)、それから通信機能があればいいことになります。もちろん、サーバーを含む全体のシステム設計が必要になりますし、それにかかるコストは考慮しなければなりません。しかしサーバー側では、システムを共有することでのスケールメリットが働き、また端末側でも低機能化を進めることで、システム全体としてのコストを下げることは十分に可能であろうと思われます。
−海外での普及
海外(特に発展途上国)では、コンピューターやブロードバンドインフラの普及が課題となっています。今後、これらの課題に取り組むに当たり、コンピューターブロードバンドインフラを個別のものとして捉えず、ひとつのシステムとして、トータルで考える必要があると考えます。即ち、端末+サーバーと無線ブロードバンドの組み合わせ(コンピューターとネットワークの融合型)で、ひとつのシステムとし、従来のコンピューターやネットワークに比べて、コスト的にも機能的にも、極めて柔軟なシステムを構築するということです。これによって、低機能のコンピューターでも構わないというニーズに対しては、それに見合った非常に低いコストで、それらを提供するということが可能になると思われます。
4.端末の形態
−小型化・軽量化
新しいコンピューターシステムにおける端末には、最低限キーボード、ディスプレイ、通信機能があればいいことになります。このことは、現在のPCに比べて、小型化・軽量化を実現できる可能性を示しています。大きさや重さは、モバイルPCを持ち歩くといったユーザーにとって、大変重要なポイントであり、それらの点において利便性が大きく高まるかもしれません。
−端末形態の多様化
コンピューターはPCだけではありません。現代社会においては、自動車はもちろん、家電製品にもコンピューターが内蔵されていますし、これからは電子ペーパー等の新しい製品にも、次々とコンピューターが組み込まれてくるでしょう。こうした多くの端末に求められる処理を、柔軟に処理するにあたって、無線通信ネットワークを取り込んだ新しいコンピューターシステムはうまく機能すると思われます。つまり、端末側では、とにかく入力さえしてもらえれば、必要な処理は全てサーバーで行って、端末に結果を返すかたちで、ユーザーのニーズを満たすことができるため、必要となる全ての機能を物理的に、どのように端末のなかに組み込むかという制約条件が取り払われることになるのです。こうしたことは、今後の端末形態� ��柔軟性を生み出し、多様化を推し進める力になると思われます。
5.メンテナンス
−バージョン管理
ソフトウェアは、日々バージョンアップを重ねています。PCにインストールしたソフトウェアをバージョンアップするためには、ユーザーが自らバージョンアップに関する情報を取得しながら、対応していかなければなりません。これに対して、新しいコンピューターシステムでは、端末にソフトウェアをインストールせず、サーバーに入っているソフトウェアを利用するのであれば、そのバージョン管理は、中央でサービス事業者が一括して行うことで対応することが可能になります。こうして、ユーザーは余計な手間を省くことができるのです。
これは、現在のようにPCのみを想定するのではなく、例えば自動車のナビゲーションシステム等についても言えることです。地図情報や新機能については、データを自動車側に置くと、これらのバージョンアップは大変難しくなりますが、これらをサーバーで管理することで、ユーザーは何の気遣いもなく、常に最新の状況で、システムを利用することができるようになるわけです。
−ウィルス対策
インターネットの発達により、ネットワークに繋がることが前提になっているPCのユーザーは、ウィルス対策を欠かすことができません。そして、適切なウィルス対策を行うためには、常にアンチウィルスソフトウェアのバージョン管理が必要になりますし、適宜そのソフトウェアを実行することで、コンピューターの状態を正常に保っていかなければならないのです。これらの作業には、コンピューターに関する多少の知識を必要とするため、それらを代行するサービスも多々あるような状況にあります。
ネットワーク化が進み、PC以外のコンピューター(例えば自動車のナビゲーションシステム等)についても、こうしたウィルス対策をしなければいけないということになると、これは非常に大変な手間となりますし、また多大なコストとなって、ユーザーを締め付けることになります。新しいコンピューターシステムを導入することで、こうしたウィルスに係るメンテナンスを、サーバー側で一括管理をするようになっていれば、ユーザーはウィルス対策に一切気を配ることなく、常に正常な状態で、コンピューターを使用できるようになるわけです。
0 コメント:
コメントを投稿