2012年2月21日火曜日

車のアンプとスピーカーをフックする方法

パトロールカー - Wikipedia

パトロールカーpatrol car)は、一般に警ら(受け持ち地区内をくるくるまわること)や巡回(決まった場所だけに警戒を兼ねて行くこと)と事故などへの出動を目的とした車両を指す。英語では、それに相当するものは一般にむしろpolice carポリスカー、警察車両)と呼んでいる。

本項目では、世界の警察におけるpolice carパトロールカー について説明する。

[編集] 日本のパトカー

日本では主に、警察の治安維持活動、ライフラインを点検する為の水道局、ガス会社、電力会社、電話会社、鉄道会社、国土交通省、高速道路会社(旧日本道路公団等)の交通管理隊、また「青色防犯パトロール」と呼ばれる自主防犯活動に用いられる町内会(自治会)などで使用される車両や民間警備会社の車両などがある。防犯活動用など一部のもの(住民有志の自家用車であったり役所の公用車だったりする)を除き、特種用途自動車(8ナンバー車)である。

日本の警察におけるパトロールカーは、緊急自動車指定を受けた警察の車両であり、パトカーと略される。

パトロールカーは、大きく白黒パトカー(一般に見ることのできるパトカー)と覆面パトカーに大別される。

 よく見かけるパトカーは、消防車や救急車と違い「機動警ら(地域警察)」という運用であり、警察本部・警察署などの庁舎で待機ではなく、常に街中にいて犯罪・事故の未然防止と110番通報時に現場へすばやく臨場をすることに備えている。また「交通警察(交通機動隊・高速道路交通警察隊・警察署交通課)」や「刑事警察(機動捜査隊・警察署刑事課)」でも街中で取締や警戒・捜査を行うだけではなく、街中から現場へすばやく臨場することもまた運用目的である。

[編集] 白黒パトカー

制服警察官が乗務するパトカーで警察署の地域課機動警ら係や、交通課、自動車警ら隊、高速隊などに配置され、正式には、交通取締用の車両を「交通取締用四輪車(交通取締用無線自動車)」、主にパトロール用の物を「無線警ら車(警ら用無線自動車)」という。つまり無線機を積載し、交通取締もしくは警ら活動を行う自動車である。先述の通り常に街中にいて指令(110番受理などによる急行や応援要請)を待っているわけだが、指令が入るまでは受け持ち地区内の警戒警らと職務質問などを担っている。これに分かるように警察官の足の替わりの為ではなく、街中から指令受理・警戒警ら・職務質問業務を受理し果たせるよう活用する一つの形態要式である。

これは警察において最も多い型のパトカーで、日本の警察では主に地域警察の警邏活動、交通警察の事故や違反の抑止、刑事警察における捜査・犯罪警戒活動において使用される。刑事捜査における尾行の際、被疑者への警察の存在を秘匿する(密行と称する)必要があるので覆面パトカーを使うが、それ以外の場合は、むしろ警察車両であることを前面に押し出しわかりやすく白黒パトカーで捜査や取締を行う。

車両のデザインについて、警察庁では「車体を白黒色に塗り上部及び前面に赤色警光灯と拡声器を備え、横部に都道府県名を表記する」という指針がある。1950年(昭和25年)に登場したパトロールカー(当時は移動警察車と呼ばれた)の塗装は白色一色であった。1955年(昭和30年)、当時ほとんどが白色一色であった一般車と区別するため[1]、米国のパトロールカーを参考にして、未舗装道路が多かった当時の道路事情を考慮して下半分を汚れの目立たない黒塗装のデザインにした。しかし細かな規定はなく、各都道府県警により塗り分け方や警光灯の形状などが微妙に異なっている。文字表記は道府県によって「○○県(府)警」(例・大阪府警)と「○○県(北海道)警察」(例・神奈川県警察)に分かれている。香川県警察では以前は「香川県警」だったが、近年導入された車両では「香川県警察」に変更されている。字体についても様々であるが石川県警のように明朝体からゴシック体に変更された地域もある。青森県警は、フロントドア下側に白抜きで白鳥のイラストが描かれている。大分県警は、以前はアメリカの車両のように赤色と青色の混合� ��警光灯を装備していた車両も存在したがこれは皇族警衛の際に使用された車両である。皇族警衛では地域を問わず車列先導を担当する白黒パトカーは、散光式警光灯の片側もしくは一部のカバーを青色に付け替えた車両を用いる慣習であるが、近年は赤色灯はそのままで着脱式流線型の青色警光灯を取り付けた車両が主流となった。また、2008年12月に福岡県で開催された日中韓首脳会議の警護の際は警護対象車を識別するため国ごとに異なる色の警光灯を装備していた[2]

また、在日米軍が所有する一部のパトカーも青と赤混合の警光灯を装備した車両がある。また警視庁は2007年、外国人にもパトカー(ポリスカー)であると認識してもらえるように、また視認性向上などの理由で、黄色の反射材で作られた「POLICE」文字のステッカーを左右ドアと後部バンパーに、警察手帳に装填されている記章をデザイン化した、やはり反射材製のステッカーをドアに貼り付ける事を決めた[3]

 パトカーは警察の証として赤色警光灯やサイレンを装備しているのではなく、警光灯・サイレンは道路運送車両法に定められた緊急通行車両の緊急通行装備として取り付けてある。急行する際にパトカーが事故を起こすことにならないよう、視覚(警光灯の光)と聴覚(サイレンの音)で通行している他の車両や歩行者に急行中と認識させる注意喚起の装備品(警光灯・サイレン)である。

ほとんどのパトカーは、各自動車メーカーに「パトロールカー」「パトカー」というグレードが市販モデルと別に存在しており、一般車並みのカタログもある。このカタログは警察関係者以外は請求・閲覧できないが、独自のルートで入手するパトカーファンもいる。例えば、見た目はY31セドリックセダン3000ブロアムやクラウンセダンロイヤルサルーン3000と同じパトカーでも、3000ブロアムやロイヤルサルーン3000の市販車には存在しないマニュアルトランスミッションを装備し、ギア比を加速重視に変更、必要最小限の装備を残し徹底的に軽量化されているため、エンジン性能は同一でも中身は全く別物である。バッテリーを大容量化しているモデルもある。

なおパトカーは種類・用途により排気量・出力が異なっている(大きい順に「高速隊・交機パトカー(3500-2000cc)」・「警らパトカー(2500-1900cc)」・「ミニパトカー(1500-660cc)」)ため、隊を越えての車両異動(例:自ら隊から交機隊への車両異動など)は基本的になく、各隊毎に専用車両が新規発注されている。

また多くのパトロールカーには、屋根に所属警察署・隊名略号(コード)と号車数字が表記されており、警視庁や一部の警察本部ではフロントガラスにもこの表記がある(一例として警視庁丸の内警察署所属の1号車であればフロントガラスに「丸の内1」、屋根には「丸1」、本部302号車なら「302」、高速道路交通警察隊所属3号車なら「高速3」、屋根には「速3」など)。無線のコールサインを兼ねているため警察官は無線交信時、最初にその番号を名乗る事になっている。特に屋根上の表記は「対空表記」と呼ばれ、ヘリコプターを運用する航空隊員が地上の車両と無線交信をする際にコールサインを把握する目的がある。そのため警察ヘリと交信するための基幹系警察無線を基本的には車載していないミニパトなどの交通執行車両や交� ��・駐在所配備車両には対空表記がないものが多い。秘匿の用をなさなくなるため、覆面パトカーにも通常は表記されない。

[編集] 覆面パトカー

覆面パトカーは平時の外観は一般車両と同じ様相をしており、緊急走行開始時や対象者検挙時にのみ赤色灯を露出させサイレンを鳴らすパトカーの事。パトカーであると気づかれずに不審車両や不審人物への職務質問が出来るので、不審者を取り逃がす割合が低い。正式には取締りに用するものを「交通取締用四輪車(反転警光灯)」、要人警護に用するものを「警護車」、犯罪の捜査の用に供するものを捜査車両といい、総称してこの3種を覆面パトカーと呼び単に「覆面」や「覆面車」と略される時もある。但し捜査車両の中には緊急自動車指定(騒音走行認定)を受けておらず、着脱式赤色回転灯とサイレンを装備していない一般車両も存在する。また覆面パトに乗務する警察官は必ずしも警察の制服を着ているとは限らず、「私服 警察官」として一般人と同様にスーツを着てパトロールを行う場合もある[4]

[編集] 交通取締用四輪車(反転警光灯)

交通取締用四輪車(反転警光灯)は、警護車同様に赤色警光灯が車内天井部に格納されており、緊急時にはルーフ中央部分が開いて小型の流線型赤色警光灯が外部にせり上がって来る(かつて180度反転して収納されていた構造から「反転式」と呼ばれるが、現行製品は格納スペースの中で横倒しになっており、蓋が開く動きに連動するアームによって外部に露出させる)。また、ごく初期の覆面パトカーは、回転灯が上昇・下降するのみで、反転はしなかった模様である[5]

交通覆面パトカーは交通機動隊(交機隊)や高速道路交通警察隊(高速隊)、また警察署(所轄署)の交通課などに配備されて主に交通取締りを行なっている。交通機動隊など交通違反取締りを行う車両には、屋根中央部分から格納されている赤色灯がスイッチ操作により自動的にせり上がるようになっている。そのため、車内天井には反転灯を収納する場所の窪み(その形状から"洗面器"と呼ばれる事がある)がある。また、車内に乗っている警察官は原則として交通機動隊の青色制服または合皮製黒色制服を着用することになっているので、車内をよく観察すれば警察車両であると判別できる。例外として静岡県警のローレルクラブS(2台)や各地の暴走族(マル走)対策車両などには、捜査用車両と同様にマグネット式の赤色灯� �使うものが存在し、マル走対策などでは交通機動隊であっても私服で出動する場合もある。リアトレイに設置された電光表示板に「パトカーに続け」や「速度落とせ」などと表示される機能の付いた車両もある。

交通覆面パトカーは白黒パトカーと同じく、各自動車メーカーにグレードが存在する。しかし白黒パトカーに比べて需要台数が少ないために車種も少なく、現在はトヨタクラウンのみカタログモデルとして設定されている。しかし白黒での記述にあるように県警単位で購入したり、警察庁が直接入札するケース、寄贈されるケースが主流となっているため、普通車仕様の覆面パトカーも多数存在する。バブル期には貿易黒字を減少するために、国費でメルセデス・ベンツ300EやBMWが購入され、主要県警に配備されたが、目標車を追尾していても非常に目立ち、また、あたかも暴力団(マル暴)のような様相であると不評であったために新たな配備はなく、現在その数は全国で10台未満になっている。なお、現在、警視庁では一部のメルセデ� ��・ベンツ300Eが交通機動隊から警備部警護課に移管され、予備の警護車となっている。


輸入車覆面が配備された都道府県警

[編集] 警護車

警護車は、主に内閣総理大臣を初めとする閣僚や官公庁の上官、都道府県知事など国内外の要人警護を目的に使用され、ベース車にはトヨタ・センチュリー、トヨタ・セルシオ、トヨタ・クラウンマジェスタ、日産フーガ、日産・ティアナ、ホンダ・レジェンド、三菱・デボネア、スバル・レガシィB4(BM9)などの国産の高級車が採用される場合が多い。また、トヨタ・ランドクルーザープラド、トヨタ・ハイラックスサーフ、、スバル・レガシィアウトバックなどのSUVをベースとし、警護の車列には直接加わらない遊撃警護車も配備されている。

交通取締用四輪車同様に、赤色警光灯が車内天井部に格納されており、ルーフ中央部分が開いて小型の流線型赤色警光灯が外部にせりあがってくる。前面赤色警光灯は、フロントグリルの中に取り付けられているのが一般であるが、近年は全国的に視認性を高める目的でLEDの前面赤色警光灯を装備する志向にある。また、セルシオなど4000ccクラスの車両の中には防弾ガラス仕様も存在する。

警護車は各都道府県警の警備部に配備され、私服(多くは背広にネクタイ)のセキュリティポリス(SP)が乗務する。

警護車を使った警備については、警護車を1台ないしは2台利用して車列をつくり(車列警護)、警護対象者の乗る対象車(一般の普通乗用車)の前で先導するか、対象車の後から追尾するスタイルが一般的である。

なお、この場合では警護車は緊急自動車とならず、車列の走行に障害となる一般の交通を一時停止させるため、乗務するSPが、警護車から身を乗り出し(暴走族の行う"ハコ乗り"と同一)、誘導灯を振るなどして一般車などを排除しながら走行する。

警護車の例

[編集] 捜査車両

捜査車両は機動捜査隊、警察署(所轄署)の刑事課や生活安全課、交通課などに配備され、私服の刑事警察官が乗務する。国費購入の場合には機動捜査用車、私服用セダン型無線車、私服用ワゴン型無線車などとカテゴリーが分けられて入札により調達されるが、時には数百台単位での台数となる。白黒パトカーと比較すると改造箇所が少なく、近年市場人気が下落傾向のセダン型車を多く販売できるため、メーカーやディーラーはマイナーチェンジやフルモデルチェンジ直前のモデルや、不人気モデルであるとかなり安値で入札することがある。調達する警察側としては結果的に一番安いときに大量購入することになることが多い。近年ではセダン型の自動車が市場でも人気が落ち、ステーションワゴンやミニバンタイプの乗用車が販� ��台数を飛躍的に伸ばしているため、捜査上秘匿性を重要視する覆面パトカーにとっては、セダン型ではかえって目立ってしまう事態もあり得るため、ステーションワゴン型やミニバン型の車種を導入することが多くなってきた。

私服用ステーションワゴン型無線車、私服用ワゴン型無線車、私服用ワゴン型車などとカテゴリー分けされ、いずれも2000cc級や2400cc級などと排気量によっても分別している。また、狭い道路での活動(被疑車両の追尾など)などでは排気量が小さめな車種も必要とされることから、1500cc級のセダン型やステーションワゴン型が調達されることもある。刑事ドラマやサスペンス系の2時間ドラマによく登場するタイプのもので、緊急時にはマグネット吸着式の流線形赤色警光灯をルーフに付けて走行する。また、高速時の脱落を防止する為に、ルーフ中央には、ボルト固定しているピンを装備する場合があるが、外見から固定用ピンが目立つので、車両によっては取り外し、ネジ等で穴を塞いでいる場合もある。 神奈川県警刑事部では視認性をより高めるために赤色灯を左右2個取り付けるという独自の指針を出している。ただし必ずしも捜査車両=覆面パトカーではなく、特に地方の所轄警察署などでは緊急走行のための装備を持たない車両が多く、以前は1500ccクラスのセダン型が多く見られた。ナンバーを外部に知られると用をなさなくなるので、必要に応じてレンタカーを借りたり、捜査員などの私有車(マイカー)を使うようなケースもある。場合によっては、地域課や鑑識などが覆面車を使用する事もある。また、一部の県警では所有者がリース会社名義の捜査車両もある。

捜査車両の中でも警察署長や警察本部の幹部クラスが乗務する車両を指揮用車という。事件や事故で臨場することはあるが、普段は幹部の移動用として用いられ、警らに用いられることはない。

現在使用されている国費導入された主な捜査車両


かつて使用されていた主な捜査車両

また、最近では大人数の人間を乗せたり優れた積載性、居住性が必要となる場合のためにミニバン型の捜査車両も増えており貨物車、SUVが採用されているケースもある。


ボタンがガラスであるかどうかを確認する方法

警視庁などでは近年ダイハツ・ハイゼットや三菱・ミニキャブ、日産・クリッパーなどのいわゆる軽ワンボックスの捜査車両が導入されている。これらの車も、赤色灯とサイレンアンプが装備され緊急走行が可能であり、また隠蔽性の良さが買われ、交通執行課に配属されている車両もあり、交差点や信号等の交通違反の取り締まりにも使用され威力を発揮している。

指揮用車は2000ccから3000cc級のセダン型の高級車が多い。トヨタではクラウンアスリート、マークX、クレスタ、カムリなど、日産ではセフィーロ、ティアナ、セドリック、グロリアなど、ホンダではインスパイア、スバルでは レガシィB4(BM9)などが採用されている。

ちなみに1960年代頃までは単にセダンに円柱型の回転灯をつけた車両が使用されていた。その後円柱型回転灯をネジで固定する形での脱着式、流線型回転灯のネジ止めを経て現在に至る。地域と時代によって交通取締用四輪車と同じ反転装置を使用していた車両も存在した。

[編集] ミニパト

軽自動車~1500cc以下の小型自動車を用いたパトカーで、白黒パトカーと覆面パトカーの二種あるが、一般的に現場ではミニパトと呼ぶのは本署から比較的遠方の交番や駐在所に配備される「小型警ら車」と、もっぱら違法駐車の取締や街頭での交通整理や指導を行うために使われる所轄署の交通課や交通機動隊に配備される軽自動車~1300cc程度の白黒パトカー(現場でも「ミニパト」と呼ぶことが多いようである)を指すことが多い。「小型警ら車」と呼ばれる前者は昭和49年、全国100か所の道路事情や気象条件の厳しい駐在所に初めて配備された(昭和50年版警察白書)。政府(警察庁)により国費で1000cc~1300ccクラスのものが大量導入され全国に配備されるため、街頭でも比較的見かける機会が多い。年度によっては4WD指定で入札が行わ� ��ることがあり、2WD車の入札も行われる場合、その年度は2車種配備されることもある。

また、都道府県費での調達も少なからずあり、その場合は政府調達の車種と違った車種が導入されることもある。現場で「ミニパト」と呼ばれることが多い後者は、特に警視庁のような大都市圏では軽自動車を採用することが多く、取締りの際にパトカーを停車させるスペースさえも確保しづらい混雑した道路では威力を発揮する。地方都市ではいわゆるリッターカーと呼ばれるクラスを採用する傾向が多く、管轄が広く移動距離が比較的長くなることでの、耐久性などを考慮しているものと思われる。調達は、いずれも都道府県費によるものが大多数を占めるため、全国的に統一された車種ということはない。赤色回転灯とサイレンアンプを搭載して道路交通法施行令による緊急自動車の指定を受けている。

国費導入された小型軽ら車の代表的車種

都道府県費で導入された車種

またミラジーノ、ミラ、ハイゼット、ミニカ、アルトなどの軽自動車が特に警視庁などの大都市圏で多く見られる。

装備に関しては、無線警ら車と呼ばれるクラウンやクルーなどの白黒パトカーよりも簡素化されているのが通例で、速度取締用のストップメーターや車載型の無線機などは装備されていないことが多い。そのため、多くの警察本部では小型警ら車の運用要領などを定め、乗車する警察官は携帯無線機や無線受令機を携行するよう定めている。多くの車両にはアンテナは設置されており、これに接続されたケーブルを無線機に接続し運用する事も多い。一部の車両では、データ通信端末やカーロケなどを搭載している。

また、近年無線警ら車に装備が進むカーナビゲーションは、運用性格上あまり必要とされていないためか、装備されていることはほとんどない。無線警ら車と違い、パトカー専用グレードで製作されるものではなく市販車をベースにされるので、ベース車の装備はそのまま残されている。赤色灯は小型の散光式警光灯が取り付けられているがブーメランタイプについては他のパトカーと同じである。

[編集] パトカーの主要装備

高速隊パトカーの後部電光掲示板

  • 赤色灯(散光式警光灯、前面警光灯。日本国外では警告標識灯)
    • 都道府県や所属によってはスピード計測用に前面警光灯のみ点滅させることができる車両もある。
  • 昇降機(2000年以降の専用グレードを持つ警ら用パトカー(クルー、150系後期型以降のクラウン)に装備。散光式警光灯を地上3m程にまで持ち上げ視認性を高める。この装備を持つ車両はその姿から「鏡餅」と呼ぶ人もいる)
  • サイレンアンプ(拡声装置付きサイレン。かつては松下通信工業製が多かったが現在はほぼ100%パトライト製。)
  • ストップメーターまたはスピードガン(警らパトカー、交通パトカーが装備)
  • 警察無線、データ通信端末(グローブボックスを外して装着する)とアンテナ
  • カーロケーター(パトカーの現在位置を警察が把握できる装備だが、ない車両も少数存在する)
  • ドライブレコーダー(警らパトカーに装備。違反車や犯行車両追跡時に使用し、前者の違反行為の証拠や犯人割り出しに使われる。フロント中央部に設置される)
  • 助手席用ルームミラー
  • 助手席用ナビミラー(Aピラーとドアミラーに装着するタイプがあり、前者は多くがカーメイト製。)

助手席の足元には、モーターサイレンか電子サイレンの吹鳴スイッチペダル(押したときだけ吹鳴)がある(これは警ら用無線自動車・交通取締用無線自動車の助手席に乗車する警察官の係であり。助手席に座る警察官は通信員となり、警察無線操作と急行時の事故防止の拡声器から他車両や歩行者などへの注意喚起・その注意喚起中のとっさ的回避状況の注意喚起音としてなどの担当務を行う)。

  • 防犯板(タクシーと同様のもの)
  • 探索灯
  • カーナビ(事件・事故発生場所を迅速に確認。パトカーのみならず殆どの緊急自動車に標準装備)
  • バグガード(フロントガラスに当たる羽虫対策の透明な整流板-高速隊白黒パトカーに装備されるが、170系クラウンを最後に装備されなくなった。)
  • 電光掲示板(一部の高速隊パトカーの車内後方に装備。「左に寄れ」「パトに続け」等のバリエーションがある。)
  • 一部の高速パトカーは180km/h以上で走れる性能を持つ

パトカーの後席右側のドアは内側から開かない場合があるが、これは一般車でも装備されているチャイルドロックがされているだけであって特別なことではない(但し解除できないようにつまみを固定していることが多い。制服パトカーや交通取締用の覆面パトカーは内側のドアハンドルやドアリンクなどが取り外され、外からしか開かないよう改造されている)。

[編集] トランクに積まれている主な用具

  • カラーコーン、矢印表示板、後続車に規制を知らせる赤旗(事故現場での車線規制時に使用)
  • 「止まれ」の表示旗(検問時に使用)
  • ウォーキングメジャー、巻き尺(事故現場の実況見分時に使用)
  • アクリル製の楯、刺又(暴動鎮圧や人質立てこもり・監禁事件における強行突入時に用いる。機動隊と同型)
  • 懐中電灯(一般的な3ボルトではなく6ボルトや12ボルトの強力灯。夜間のパトロール・出動時に使用)
  • 誘導棒(事故現場やイベント会場の雑路警備等での交通整理や緊急配備時の車両検問の停止呼びかけに使用。「ニンジン」「シグナルライト」など俗称や商品名を含めて複数の名称がある)
    • 発光機能を持たない反射材を付けたバトンを同じ目的で使用する場合もある
  • 雨衣(雨天時のパトロール・捜査に使用 交通警察は白色雨衣で、前後と袖と裾に光反射布付き)
  • ヘルメット(事故処理・実況見分時に使用・光反射材付き)
  • 救急箱(事件・事故現場にいる負傷者の応急処置に使用)
  • 規制線(事件・事故発生現場へ捜査関係者以外の部外者が立ち入るのを防ぐために貼る「立入禁止 KEEP OUT (警察本部名)」と書かれた線。かつてはトラロープに「立入禁止 (警察署名)」のプレートを下げたものだったが現在の主流は「バリケードテープ」という、文字が印刷された黄色の非粘着性ビニールテープ。パトのバックミラー支柱は規制線固定箇所としてよく使われている)。

※パトライト昇降機構非装備のパトカーでは、トランク蓋内側に回転灯を左右に一つずつ装備している車両もある(点滅するLED警光灯の場合もある)。

 その他、パトカー乗務時に警察官は所轄地域の住宅地図や道路地図、クリップボード、ノート、筆記用具、デジタルカメラ・ビデオカメラ(いずれも違反車や事件・事故現場の証拠写真・映像撮影用)、メモ用紙、携帯無線機(他の警察車両・警察官や所轄警察署との連絡用)等を携行する。最近ではスパイクシステムを一部の車両に搭載してる様子が警察24時等の番組でも確認できる。[6]

[編集] 一般車両と覆面パトカーの相違点

かつての覆面パトカーは、8ナンバーであった。乗用車はモノコックボディということで、反転式赤色灯の装備が「構造変更を伴う車体改造」となり、それを取り付けた事によって「車体の形状」が「警察車四輪」に変わるためである(陸運局に提出する構造変更概要の書類において、「車体の形状」は書き換える事ができるので8ナンバーとなっていた)。

現在、白黒パトカーでは型式認定を受けているクラウンも含めて全てが「持ち込み登録」となり、記載事項の変更をする。高さや重量が変わるためで、「車体の形状」も「箱型」などから「警察車四輪」に変わるため8ナンバーとなる。赤色灯等の取り付けのためにボディに穴を開けたり、エンジンやミッションなどを載せ変えたりしている場合もあるため、こういった場合は構造変更の検査・登録も同時に行う。サンルーフ仕様車を架装ベース車とすることにより構造変更要件をパスしている車両もあるとされる(元々ガラスなど重いものが付く上、同時に補強もされているので架装時の補強が不要とされる事から)。

覆面パトカーは車両の入れ替えなどにより大部分が3ナンバーまたは5ナンバーになっている。しかし、注意して観察すると下記の特徴、相違点を見出す事ができる(基本的に交通取締用四輪車・警護車に限った特徴。捜査用についてはこの限りでない)。


作る方法ライト10トン
車種 
トヨタ・クラウンと日産セドリック、スカイライン、三菱・デボネア、ホンダ・レジェンド(デボネア、レジェンドに関してはほぼ警護車に限られる)など2.5リッター以上の大型セダンが多い。最近では日産・ステージア、ティアナ、スバル・レガシィB4なども増えてきている。
車体エンブレム 
例えばクラウンでは通常「CROWN」という車種のエンブレムの横に「ROYAL SALOON」などグレードを示すエンブレムがあるが、覆面パトカーの場合は「CROWN」という車種のエンブレムのみである。ただし、所属場所で新たにグレードバッヂなどを付けているものもある。
アンテナの装備
警察無線用にNTTドコモから供給(製造は電気興業株式会社)された、外観が自動車電話用と同一のアンテナ(TL型アンテナ、TLアンテナなどと呼ばれる事がある)をトランクリッドに立てている。これは警察無線用であり、周波数帯が違うために内部の構造および電気的特性は自動車電話用とはまったく異なっているが、自動車電話用に擬装するためDoCoMoマークが入ったアンテナを使用している(データ通信用等の目的で携帯電話を装備し、正規の自動車電話用アンテナを立てている車両も存在する)。警護車では広域無線など複数の系統を使用するためアンテナが2本以上立っている場合もある。最近は、自動車電話の減少により、自動車電話のアンテナ自体が目立つようになってきて、擬装の意味がなくなってきたことから、自動車TV� �(ダブルダイバシティ)(TA擬装(型)アンテナまたは、単にTA(型)アンテナなどと呼ばれる事がある)が多くなっている。
近年では、フィルムアンテナ(フロントおよび、リアのウインドウに貼り付けるアンテナ)などの普及により、自動車TV型アンテナの装着車が減少して、TA擬装アンテナも目立つようになり、擬装の役割を果たせなくなってきた。それにより、今までには装着のなかったような種々の擬装アンテナ(フィルムアンテナやユーロアンテナなど)が装着されはじめている。
フロントグリル
クラウン、セドリックなどの場合、フロントグリル内に点滅式の赤色警光灯(「前方集中式警光灯」)を装備する。4ドアのスカイラインの場合、前面ナンバーの両サイドにフォグランプを模した赤色灯がついており、格子状のレンズカバーが付いていたり、埼玉県警のR34スカイラインGT-Rの場合フロントグリル両サイドに赤色灯が装備されている。また、捜査車両などはオートカバー付のフォグランプを模した赤色警光灯を装備している場合が多い。一部の捜査車両などでは助手席のサンバイザー部分にフラットビーム(サンバイザーに付ける、赤色LEDを多数並べた全面発光式点滅灯)を装備していることもある。
ミラー
かつてはフェンダーミラーが大半だったが、現在ではドアミラーを装着した車種が多い。相勤用のために、助手席側のドア部分に市販車ではない助手席用のサイドミラー(ナビゲーターズミラー)が付いているが、目立つために最近は装備していない覆面パトカーも多い(覆面車以外でこれがついているのは教習車やごく一部のハイヤーなどだけである)。室内バックミラーは市販車は中央部にひとつであるが、パトカーの場合2段(クラウンなど)や横2列(セドリックなど)のもの、最近は市販されている吸盤貼付け式のサブミラーが付いたものもある。
ホイール
一般的にスチール(鉄、俗に鉄チン(てっちん)とも)ホイールにセンターキャップを装着していることがほとんどであるが、車種によってはアルミホイールを装着した車輌もある。現在新たに導入されている車両では「むき出しのホイール」はなく、ほとんどが純正のアルミホイールか、ホイールカバーが装着されている。また、地域上必要な場合(降雪地におけるスタッドレスタイヤ装着等)は、社外品のアルミホイールや旧型車のホイールなどを装着することもある。
乗車人数
基本的には2名乗車である(運転手は若手警察官、助手席には先輩或いは上司のベテラン警察官が車長として座る)。覆面車乗務中はヘルメットを装着しないで乗務することを認めている警察本部も多いが、近年では交通警察官の職務中の受傷事故や殉職が増加傾向にあるため、覆面車乗務中でもヘルメット着用を定めている警察本部も増えてきた。ブルー系の制服(冬季は黒)を着た体格のいい男性(交通機動隊・高速隊員)が乗車していることが多い。なおパトカーの後部座席は通常、大規模事件・事故や警備等の際の応援警察官を乗せたり、任意同行者や検挙・逮捕者を乗せる空間(両側を警察官で囲み護送途中で逃げられないようにする)となっており、外部の一般(民間)人を乗せるための空間ではない。

[編集] パトカーに使用される車種

専用グレードを持つ車種
パトカーのグレードを持つ車種は、トヨタがクラウン(現行型製造中)、マークII(市販車でいう6代目まで)、日産がセドリック(製造中止済み)、グロリア(市販車でいう7代目まで)、クルー(製造中止済み)、スカイライン(市販車でいう8代目まで)、既に製造を中止しているメーカーとしては三菱のシグマや、マツダがルーチェなどが挙げられる。
購入・配置
警察庁が購入し各都道府県警に配備する国費配置車と各県が購入する県費配置車が存在するが、大量に要する国費配置車は現在国産で唯一パトロールカー専用グレードをもつ180系クラウンが圧倒的に多く、最近は警邏用や交番配置用として、専用グレードのないパッソ・ソリオなどが国費または県費で購入されることが多い。ただ、専用グレードがないため国費と県費、また購入時期によって導入するグレードが違う場合もある。シーマ・スカイラインGT-R(埼玉県警)、RX-8・エスティマ(警視庁)、ティアナ(北海道警)、日産・サファリ(愛知県警)、ポルシェ・911(新潟県警)も少数存在するが都費、県費での購入となり台数も少ない。また最近では地域事情(積雪地であることなど)からメーカーでパトカー専用グレードを設定� ��ていない車種を県費で購入するケースもあり、青森県警のレガシィB4、セフィーロ、ローレルがこれに当てはまる。
納入から10年前後でほとんどのパトカーは廃車にされ、走行距離の少ない車は離島や僻地などの警察署で使用されることもある。
また、一部においては購入ではなくリースでまかなう例もあり、このような車も緊急自動車としてサイレン・赤色灯を装備している。
パトカーの寄贈
因みに何かの縁故により自動車メーカーから直接寄贈されているケースも少なからずある。神奈川県警察の歴代フェアレディZ、スカイラインGT-R(鶴見工場および大森ファクトリーが存在する縁故)、R33スカイラインGT-R4ドア(埼玉、神奈川県警、オーテックジャパンに依頼して発注した模様)、栃木県警のNSX(寄贈の当時、NSX専用工場が県内にあった縁故)が代表的な例。
一方、外国車の場合は地元有志(ロータリークラブ、地元自動車ディーラーなど)による寄贈が多いといわれている。
退役したパトカーの最期
納入から8年~12、3年程でほとんどのパトカーは退役する。悪用防止等の観点から、消防車や救急車などと異なり一般への払い下げはなく廃車後に搭載している無線機等の警察用資機材を撤去したうえ、一般の修理工場などに送られ廃車手続きを行って解体処分されるが、パーツはネジ1本たりとも第三者に渡してはならないという[要出典]。まれに例外として、綿密な検査で耐久寿命が残っている車両が高速隊仕様から警ら仕様にダウングレードされて再度パトカーとして使われたり、表記を所属警察のものから「交通安全指導車」などと書き換え、交通安全協会等へ送られて交通指導車として余生を送るパトカーもある(前述の通りあくまでも稀なケースであり、多くの交通指導車は市販車に白黒塗装を施し赤色灯を取付けたもの)。

[編集] パトカー専用モデルの詳細

トヨタ・クラウン
トヨタ・クラウンセダン
(130系、1987-1995)

交通取締り用、警邏用ともに排気量は3000cc(JZS133Z)の5速MTのみであった、1991年に後期型へのモデルチェンジ、その2年後の1993年に一部マイナーチェンジを行った、フェンダーミラーが標準だが覆面パトカー車にはドアミラーを装備している車体もあった、このモデルまでは全車MTである、基本的に交通機動隊と高速道路交通警察隊に配属させた警察本部が多かった。現在はほとんどが廃車となっており一部地方の警察本部などに予備車や乗務訓練用として残るのみである。

(150系、-2001)
排気量は2000cc(GS151Z)と3000cc(JZS155Z)がある。ただし、積雪地域向けに2500cc・4WDも20台余り作っていた(JZS153改)。このモデルから80系マークⅡセダンパトロールカーが生産終了したため、1クラス上のクラウンセダンに初めて2000ccの警邏仕様が設定された。ドア内張りやシートなどはビニール[7]で、ホイールもスチールホイールにセンターキャップという組み合わせ。覆面パトカー仕様のみドアミラーが標準である。後期型(99年-)から警邏用の2000cc車に昇降機が装備された。覆面はオートカバーがフロントグリルの外側に付いた仕様も存在する。基本的にはMT仕様だが、2000ccにはAT仕様もあった、パトカークラウン初のATはこのモデルが最初である。2001年にベースのクラウンセダンがコンフォートベースになったため、クラウンセダンベースはこれが最終となった。なお、車名「クラウンパトロールカー」を対象とした2000年のリコールでは一般のクラウンは対象外であった。また小型タクシーに多く用いられるコンフォートは、パトカーでは愛知県警などごく一部でしか採用されていない。現在は多くが廃車と� �り、予備車として数台残っている程度である。
170系(2001-2005)
2001年、クラウンのマイナーチェンジに合わせる形で170系クラウンパトロールカーの生産を開始。よって前期型は存在しない。ベースのクラウンセダンが1クラス下のコンフォートベースになったため、クラウンロイヤルがベースになった。シフトはオートマチックのみとなった。2000cc(GS171、2003年追加)と3000cc(JZS175改)の他に2500ccの4WDも正式に追加された(JZS173Z)。エンジンは、各モデルとも市販車と同様だが、エンジンコンピュータのセッティングが専用となる。ホイールキャップも装備されて先代に比べるとかなり豪華になったが、シートは先代同様にビニール張りのアームレストなしの仕様と市販モデルには存在しないタイプであった。また、内装はアスリートと同じ黒内装、黒木目ウッドパネルとなっていた。(但しシフトレ バーはロイヤル系と同じ形状)オーディオはコントロールパネルこそ市販車同様のクラウン・ロイヤルサウンドシステムだが、AM/FMラジオ機能のみとなり、助手席側トリムに無線スピーカーを装着するため3スピーカーとなっている。左右独立フルオートエアコン、全席オートパワーウィンドウ、オプティトロンメーターなどは市販車同様に装備されていた。現在、各地で廃車が進んでいる。
180系・ゼロクラウン(2005-2010)
2005年10月、クラウンのマイナーチェンジに合わせ180系クラウンパトロールカーの生産が開始された。よって前期型は先代170系同様存在しない。白黒、白黒(昇降機付き)、覆面が存在しており市販モデルには設定のないマークXのホイールキャップを装着している。なお、ホイールキャップのエンブレムはトヨタCIエンブレムで、いわゆる「王冠」マークではない。エンジンは市販車で2000ccが廃止されたため、V6の2500と3000が設定される。新型のエンジンは随所で直噴機構なしのエンジンと誤記されているが、実際には市販車と同じ直噴機構を採用した4GR-FSEと3GR-FSEである。なお、2WDで2500ccのパトカー専用モデルの国費警邏車はシグマ以来である。ミッションは2500は5AT。3000ccはマニュアルモードであるシーケンシャルマチック付きの6ATが装� �される。装備は、市販最廉価モデルの「ロイヤルエクストラ」に準じており、ヘッドランプは市販車の後期モデルに全車標準装備のAFS付ディスチャージは設定がなく、前期のロイヤルエクストラと同じAFSなしのディスチャージが装備される。パトカー専用モデルでのディスチャージランプ装着はGRS18#系が史上初。これは18系クラウンにハロゲン式の設定がないため、ハロゲン式を搭載するとヘッドランプハウジングを再設計しなければならないためとされる。170系に装着されていた「パトロールカーの癖に高級車だ」と酷評された黒木目パネルは廃止され、艶消しブラックパネルとなった。ただウレタンステアリングに市販車同様オーディオスイッチがあり、この部分が微かに黒木目調パネルになっている。。オーディオは先代同様にコン� ��ロールパネルこそ市販車同様のクラウン・ロイヤルサウンドシステムだが、AM/FMラジオ機能のみで、助手席側トリムに無線スピーカーを装着するため3スピーカーとなっている。左右独立フルオートエアコン、全席オートパワーウィンドウ、オプティトロンメーターを装備されている。シートとフロアも先代同様ビニールレザー仕様である。覆面仕様には前面赤色灯用のオートカバー設定だったが、08年度導入車からはグリル内埋め込みとなりより一層隠蔽性に磨きがかかった。2005年度末から全国で納車されており、市販車が2008年にGRS200系に切り替わってからもパトロールカー向けへはGRS180系を2009年度国費予算分までは投入し続けていたが、2010年度国費予算分からは現行のGRS200系に切り替わった。
GRS200系・「トヨタ・パトロールカー」(2011-)
2011年1月、ベース車である200系クラウンのマイナーチェンジから1年置いた2011年初頭から200系パトロールカーの生産が開始された。よって前期型は先々代170系、先代180系同様存在しない。エンジンは先代同様警邏用無線車にV6の2500の4GR-FSEと交通・交通覆面用に3000の3GE-FSEがそれぞれ設定される。ミッションは先代では2500は5ATであったが、今モデルから2500・3000ccともにマニュアルモードであるシーケンシャルマチック付きの6ATが装備される。装備面で先代モデルとの大きな違いは、全タイプにアルミホイールが標準装備されたことで、2500cc警邏用に16インチ、交通・覆面用に17インチのタイヤ・アルミホイールが装備されるようになった。アルミホイールの標準装着は、国費で大量導入されるパトロールカー専用グレード車としては史上初� �ことである。警邏・交通仕様の赤色灯が新型のものに切り替えられた。また外観上の市販車との違いはこれまで同様グレードエンブレムで、白黒はそれに加え先代まで存在したCビラーの王冠マークと、トランクの「CROWN」エンブレムが廃止された。その他装備は市販最廉価モデルの「ロイヤルサルーン・スペシャルパッケージ」に準じており、ヘッドランプはディスチャージが装備される。オーディオは先代同様にビルトインのコントロールパネルに、AM/FMラジオ機能のみで、助手席側トリムに無線スピーカーを装着するため3スピーカーとなっている。左右独立フルオートエアコン、全席オートパワーウィンドウ、オプティトロンメーターを装備されている。シートとフロアも先代同様ビニールレザー仕様である。覆面仕様には、5色のボ� �ィカラーが設定され、「シルバーメタリック」「ブラック」「ブラキッシュレッドマイカ」「シルキーゴールドマイカメタリック」「ダークブルーマイカ」が設定される。2011年から納車が開始された。
日産・セドリック(YPY31、-2002)

かつては刑事ドラマにも多く登場した車種。排気量は3000ccのみ設定。室内は17系以降高級になったクラウンとは対照的に質実剛健さに徹しており総ビニール内装でエンブレム類はメーカーのものと車名以外全て撤去されている(クラウンでもフロントグリルとCピラーには付いている)。窓は全席手回し式となっている。また日産のエンブレムが楕円形となっている。MTが基本だがATもあった。YPY31は2度の大きなマイナーチェンジを受けているが中期型(91-95)はフロントグリルがオリジナル(営業車の最下級グレード)と同じだった。覆面の最終モデルはドアミラーが標準となり、オートカバーが装備された。また、中期型まではグロリアにもパトカー仕様があった(前期は5ナンバー枠で中期は3ナンバー枠)。こちらは2000ccで型式はYY3 1であった。

日産・クルー(YHK30、-2002)
排気量は2000ccのみ設定。5ナンバーサイズで警邏用に使われた。赤色灯は初期モデルがバー型で後期セドリックパトカーが出た頃からブーメラン型となり末期モデルは昇降機が付いた。安価であったため、クラウン、セドリック同様に大量購入された。タクシー仕様がベースとなるために、これぞパトロールカーといった質素な造りが特徴であった。軽量かつコンパクトボディにより小回りが利くため緊走時に有利な働きをしてくれる。2002年に一般向けのガソリンエンジン車(クルーは本来タクシー専用モデルとして登場したがデビュー翌年に一般向けガソリン車が登場した)が生産中止となったため、パトカー仕様も消滅した。MT・バー型仕様の初期型は退役してしまったが、155クラウンが生産終了となり、2002年度の国費分の170クラウン� �2003年3月にデビューするまでの過渡期に155クラウンより後に全国に大量導入された2001年度国費分の昇降ブーメラン仕様は未だ全国で数多く見る事ができる。しかし警視庁などでは01年度国費分すら廃車が始まった。このクルーは中型・小型タクシーにも多く用いられている。
三菱・シグマ(F13AK、-1996)
排気量は2500ccで駆動方式はFF。パトカー以外にはあまり見られなかった車種である。見た目ではディアマンテにそっくりで間違える人もいた。全国で大量配備されたがブーメランパトライトでないこともあり、今となっては一部県警や乗務訓練用等で残るのみとなりほとんどが退役している。市販車同様の2500ccV6エンジンによる滑らかな加速感や洗練されたスタイル、木目パネルがそのまま採用されるなど、当時のパトカーとしては比較的高級感ある造りが特徴であった。リアシート形状はアームレストなどを省略したパトカー専用仕様。シフトは基本的にマニュアルだが、試験的に導入された4速オートマチック車も存在する。後継はディアマンテパトカー。
三菱・ディアマンテ(F31AK、-1999)

排気量は2500ccで駆動方式はFF。シグマパトカーの後継として登場した。パトカー用グレードとしては唯一のハードトップである。ホイールキャップこそないが、ドアミラーが装着されていた。先代のシグマとは違い、全国配備はされていない。市販では最初期のモデルにのみあった(1993年のマイナーチェンジで消滅)マニュアルが標準設定されていた。オートマチック車は市販車同様マニュアルモードがついていた。装備はシートはビニールだが、パワーウィンドウ、オートエアコン、ウッドパネルなど170系クラウンに近いものになっている。

[編集] パトカー乗務員になるために警察官が受ける訓練

パトカー・白バイに用いられる乗用車・バイク(自動二輪車)は(違反車・逃走車を迅速に発見・確保する目的から)一般の自家用車・企業の営業車より高出力・大排気量の大型エンジンを搭載している(覆面パトを含む警ら・交機・高速・機捜の各隊に属する車両がこれに該当。なお地域巡回を主とし緊急走行の頻度が低いミニパトの排気量・出力は一般車と同程度)。また一般の自家用車や企業の営業車と異なり、パトロール・取締は天候とは無関係に24時間年中無休で行われている。

このため警察官がパトカー及び白バイを運転する場合、(交通量が多く渋滞の激しい道路や住宅街等の狭隘道路においても)一般車両との人身・物損・接触事故を避けて周囲の交通に危険を及ぼすさずに事件・事故発生現場へ急行したり、挙動不審の車両・人物(特に指名手配犯や盗難届が出されている車両)を迅速に発見・追跡・確保出来るようにするため、(一般の自家用車・第二種免許を要する緑ナンバー車を含めた企業の営業車より)非常に高度かつ熟練の運転技能、及び臨機応変の判断力が要求される。よって、所轄の警察署内練習コースや運転免許試験場内コース等で(一般の自動車教習所より)高度かつ手厳しい運転技能習熟訓練を長期にわたり積み重ね、かつその試験(検定)に合格しなければならない(訓練・試験内� ��は所属部署や車種により異なる)。また高速隊所属の警察官は(車両の排気量・出力が一般道路用パトカーより大きく速度も速いため)一般道路以上に高度な運転技能・体力・判断力が要求される。なお新人警察官は場内コースにおける走行訓練・教習のみならず、パトカー警ら中も先輩・上司警察官から運転技能等を徹底的に叩き込まれる。

さらに積雪の多い地方においてはスリップ事故を起こさぬよう、夏期の乾燥路面以上に慎重かつ迅速な運転が要求される。このため全警察官に対し冬道安全運転技能向上訓練が課されている。なお検定は1級~4級まであり、緊急走行をする(サイレンを鳴らしパトライトを点灯させて走る)場合は2級以上の検定に合格しなければならない。

警視庁の場合、運転資格は軽自動車限定とそれ以外の二種類であり、公用車の運転には緊急走行を行わない一般職員であっても同じ資格を取得しなければならない。技能試験は緊急車両向けの特殊な項目や高度な技術が必要なものは存在せず、免許試験場における普通免許の実技試験と全く同一の内容である。

[編集] 主な訓練・試験内容

※パトカー運転及び取締・パトロール経験が豊富な(警察車両の使用頻度が高い部署=主に自ら・交機・高速の各隊に所属する)先輩ベテラン警察官が教官となって若手警察官へパト運転指導にあたる。特に前後左右の安全確認は(緊急走行時には一般車より速度が速い事から)一般車を運転する時以上に重要である。

  • スラローム走行(一般車両及び障害物に見立てたカラーコーンを避け、車体をコーンにぶつけないようジグザグ走行。前進のみならず袋小路や狭隘路等の反転不能箇所における追跡を想定し、バックによるスラローム走行もある)。
  • 急停止(歩行者・自転車・他車等が側方から急に飛び出してきた場合を想定。緊急走行時でも衝突を避け規定の停止位置で確実に止まれるようにする)。
  • 事故発生時における交通規制(カラーコーン、表示板等を素早く準備し、後続車に追突される二次災害防止のために事故発生を迅速に知らせる体制を整える)。連携確認のため(NEXCO等の)道路管理者と合同訓練という形を採る場合もある。
  • (白バイ隊員のみ)幅の狭いジグザグの板から外れないように走行。
  • (不審者・違反者が検問・職務質問等を振り切って逃走した場合を想定した)車両の急発進・急反転・急旋回。
  • スリップ体験(冬期におけるスリップ事故の怖さを凍結=アイスバーン路面を再現したスキッドコースで体験)。
  • 心肺蘇生法及びAEDの使用法(事故現場に救急車が到着するまでの間、負傷者・意識不明者へ応急処置を確実に施し、救命率を上げる)。
  • 逮捕術(柔道・剣道・空手等の各種日本武道の技を組み合わせ、犯人=被疑者を無傷かつ迅速に身柄確保出来るようにする)。
  • 挙動不審の車両・人物の見抜き方(特に車内におけるシートベルト非着用者・携帯電話を使いながら運転する者等、道路交通法違反が疑われる危険な行動を取る人物を夜間でも瞬時に見抜く方法を徹底的に学ぶ)。

※警察・消防以外で緊急自動車を保有する企業(電力・ガス・水道・鉄道・通信事業者、輸血用血液供給センターなど)においても、(人身・物損・死傷事故を避けて安全かつ迅速に事故発生現場へ急行出来るよう)警察官ほどではないが(一般の自動車教習所より手厳しく)高度な運転技能習熟訓練が必要である。

[編集] 青色防犯パトロール

青色防犯パトロール(青パト)は、防犯活動を認められた団体が自主防犯パトロールとして実施を許可された青色回転灯装備の自主防犯活動用自動車で、一般自動車への回転灯装備は法令で禁止されているが、2004年12月1日(道路運送車両法の保安基準緩和)より、警察からの自主防犯パトロールを適正に行うことが出来ると証明を受けた団体は青色回転灯の装備が認められている。申請はパトロール地域を管轄する警察署を通じ行い、パトロール実施者証の交付後、約2年毎に青色防犯パトロール講習を受講しなければならない。また証明書発行より15日以内に地方運輸支局で、自動車検査証に自主防犯活動用自動車の記載を受ける必要もある。

[編集] 日本のパトカー ギャラリー

[編集] アメリカのパトカー

「Marked」と「Unmarked」に大別される。

「Marked」は日本で言うところの白黒パトカー。車体に警察機関名や「POLICE」「HIGHWAY PATROL」「STATE TROOPER」といったマークが施されている(=Marked)もの。塗装はカリフォルニア州で多く見られるような白黒も存在するが、後述するように中古で出すこともあるため、専用の塗装はせず、単色のボディにステッカーのマークを貼り付けているだけの場合も多く見られる。図柄は機関の数だけあると言っても過言ではない。基本的に警ら任務に用いられるものを指すが、特殊部隊や特殊任務班で使用されるもので、マークが施されていれば含まれる。

「Unmarked」は覆面パトカー。先述のマークが施されていないという意味。「Undercover」などとも呼ばれる。用いられる車両は警ら用と同じ車種も多いが、中には個人所有の車両や、押収した車両を捜査車両として使用できる機関もあり、逮捕した麻薬売人から押収した高級車が使用されていることもある。ニューヨーク市警察のタクシースクワッドは、タクシーに偽装した車両に刑事2人が運転手役と乗客役に分かれて乗車し、防犯活動をしている。一方でハイウェイパトロールの覆面パトカーは、警光灯が外から見えないようになっているだけでドアには大きくマークが描かれている(カリフォルニア・ハイウェイ・パトロールの例)。これは警察車と認識されないと、追尾した相手から強盗と勘違いされ最悪の場合は銃撃を受ける事さえ あるためである[8]

SWAT要員は個人ロッカー代わりに装備品一式をトランクに納め、いつでも・どこの現場への招集でも応じられるようにしている(ロサンゼルス市警察)。この場合使用されるのはやはり覆面車である。

なお、アメリカ合衆国における覆面パトカーの運用態勢は自治体ごとに異なる。例えばオレゴン州警察・バージニア州警察・メリーランド州警察などでは、速度違反を含む幅広い捜査に覆面車両が投入されている[9][10]。カリフォルニア州では1923年以来、交通違反取り締まりにおいて覆面車両を使用することが認められてこなかったが、2008年にカリフォルニア高等裁判所は速度制限違反の取り締まりを除いた全ての違反取り締まりに際し覆面車両を使用することを認める判決を出した[11]。ニューヨーク州では1996年の州知事令により州警察が交通取り締まりのために覆面車両を使用することが禁止された。しかし、これはあくまで州警察に限られたことであり、市警察や保安官事務所が使用する車両には現在適用されていない。アメリカ国内では、覆面パトカーを装った車両の指示に従って停止したところ強盗や強姦の被害に遭うケースが頻発しているため、ニューヨーク州などでは、州内において覆面車両を交通取り締まりに用いることを全面的に禁止する法案の審議が行われている[12]

[編集] 車種

採用されている自動車は、国内三大大手のゼネラルモーターズ(シボレー、GMCが多い)、フォード・モーター(フォードが多い)、クライスラー(ダッジ、ジープが多い)の各社製が大半を占めるが、外国製も使用されている。

フォード・クラウンビクトリア・ポリスインターセプター(フォードのパトカー仕様車の呼称)が、全パトカーの7割~8割を占めているといわれる。90年代中頃までは同車とシボレー・カプリスが多かったが、カプリスが生産中止になってしまい、警察一般で好まれる「パワフルなFRのフルサイズセダン」という要件を満たすものが同車のみになってしまったのが要因。

1990年代の終わりごろ、[カリフォルニア・ハイウェイ・パトロール](CHP)はボルボS70-Tを試験的に採用したことがある。当時採用していたカプリスが生産中止になり、クラウンビクトリアも経営の効率化のために生産中止になるのではないかと言われ、アメリカ的なFRフルサイズセダンの存在自体が自動車市場において風前の灯火であると言われていたのが原因。これらの車両がなくなってからも円滑に車両を調達するため、もっと他の車種にも目を向けようと考慮したものであった。しかしボルボS70はフルサイズセダンに乗りなれた警官にはあまりに狭く、不評で、本格的な採用とはならなかった。幸いにしてクラウンビクトリアの生産は継続され、CHPは今日までそれを使用している。


ただし、FRが絶対条件というわけではなく、FFのシボレー・ルミナ、シボレー・インパラ、ダッジ・イントレピッドなども採用されている。

2006年にダッジ・チャージャーのパトカー仕様車が、フォード以外から発売されるパトカー向けFRセダンとして久々に登場し、以後採用する機関は徐々に増えている。2008年にはカーボンモータース社がセダン型のパトカー専用車「E7」を発表した。ディーゼルエンジンによる燃費の向上や専用設計によるパトカーとしての最適化が行われていると同社は説明している。2009年、ニューヨーク市警察は環境対策の一環として日産・アルティマを採用。また、GMは2011年から傘下のホールデンで製造されているカプリスをベースにしたシボレー・カプリスPPV(Police Patrol Vehicle)を供給すると発表した。

そのほか、管轄や目的によって、シボレー・カプリスやダッジ・マグナムなどのステーションワゴン、シボレー・コルベット、同・カマロ、フォード・マスタングなどのスポーツカー、シボレー・サバーバン、シボレー・タホ、フォード・エクスプローラー、フォード・エクスペディション、ダッジ・デュランゴのようなSUV、シボレー・シルバラードやフォード・レンジャーなどのピックアップトラック、シボレー・エクスプレス、同・アストロなどのバン、ハマーなどのオフロードビークルなども多く使用されている。特殊部隊では器材と要員を運び現地対策本部にもなるバンが必須である他、発砲を避けて民間人を救出するために軽装甲車を配備することもある。

[編集] パトカー専用モデルの詳細

一般的に「ポリスパッケージ(Police package)」と呼ばれるもの。フォードは「P71」、GMは「9C1」「B4C」などといった商品コードを使用している。

土台となる車種からの変更点としてはエンジンの出力向上、ラジエーターやバッテリーの大容量化、電装品の耐久性向上、足回りの強化、内装の簡素化といったもの。メーカー出荷時にワーニングライトやサイレンなどを装備することもできるが、後述するように実際にはその警察ごとに装備の仕方は異なるので、購入後に緊急車両専門の架装業者に依頼することも多い。大きな自治体や警察組織では自前の工場を持っていたりする。

シボレー・インパラ
シボレーのミッドサイズセダン「インパラ」を土台に使用した、パトカー仕様車。ポリスパッケージのトリムグレードが9C1、アンダーカバーポリスパッケージのトリムグレードが9C3。エンジンとサスペンションが強化されているほか、「SURV MOD」というボタン1つでライトを全て消せる機能が備わっている。
シボレー・カプリスPPV
GMが2011年から供給する新型のパトカー。ベースとなるカプリスは往年とは違い、現在はGM傘下のホールデンが製造しオーストラリアなど向けに販売されている車種。グレードはパトロール用の「9C1」と、覆面パトカー用の「9C3」の二種類。
エンジンはV型8気筒とV型6気筒の2種類のガソリンエンジンで、自動変速機を介して後輪を駆動する。パトカー専用装備としては機能強化や各種端末や通信装置などの他、赤外線暗視装置も装着できる。バッテリーは2個搭載しており、そのうちの一つは高度化する電子装備の駆動用に使用するという。カプリスのホイールベースは3011mmなので、これにより前後席の間に設けられるパーテーションを前席より後ろにずらすことができ、運転席の調整しろが大きくなっている。さらにセンターコンソールをタッチパネル式入力装置にすることも可能。座席も市販車の使い回しではなく、パトカー用にチューニングされたものを使うとのこと。またシボレーブランドで販売されることから、フロントグリルはホールデンのCIがついたものから、シ� ��レーのCIがついたものに変更された。
ダッジ・チャージャー
ダッジのフルサイズセダン「チャージャー」を土台に使用した、パトカー仕様車。ハイウェイパトロールに好まれている5.7リッターV8エンジン搭載車と、燃費面で市街地の警察に好まれている3.5リッターV6エンジン搭載車がある。ブレーキ、冷却システム、電子制御スタビリティーコントロール装置、ステアリングが強化あるいは最適化されているほか、シフトレバーがフロアからコラムに移されている。ミシガン州警察とCHPのテストによれば、V8エンジン搭載車は加速・旋回・制動能力においてほかのライバル車よりも優れているという。現在はアメリカのみならず、カナダ、メキシコ、バーレーンなどでも採用されている。
フォード・クラウンビクトリア・ポリスインターセプター(Police Interceptor)
フォードのフルサイズセダン「クラウンビクトリア」を土台に使用した、パトカー仕様車。商品コードP71。世間での通称は「CVPI」など。
ベース車両からパトカーへの変更点としては上記のもののほか、ドア内側に防弾パネルを注文装備できる。公式サイトの動画によると、散弾銃の12ゲージから発射されるスラグ弾や、7.62mmライフル弾をこのパネルは完全に止める。注文料金は運転席ドアのみが$1200、左右前部ドアが$2400。
その他の安全対策としては、後部衝突時に燃料漏れによる火災が発生しやすいと言う欠陥騒動があったことから、燃料タンク防護材の無料取付けを実施した。フォードによると、時速75マイル(約120km/h)で後部に衝突されても燃料タンクに穴はあかないという。また燃料タンク付近に自動消火装置を装備した。これは強い衝撃をセンサーが感知すると作動するもので、運転席のスイッチから手動操作することも可能。
2011年9月に最後のモデルがロールアウトし、同年で生産終了となった[13]
フォード・ポリスインターセプター
2011年に発売された、3世代目のポリスインターセプター。セダンとユーティリティの二種類があり、前者はCVPIの後継にあたる。
セダンのベースとなるのはフォード・トーラス。V6自然吸気を搭載する前輪駆動と四輪駆動、V6ターボを搭載する四輪駆動の三種類があり、これはトーラスの構成と同じ。冷却系やサスペンションが強化されており、フロントにはサブフレームも装着される。シフトレバーはコラム式に変更され、シートも警察官の要望を取り入れた専用の6ウェイパワーシートにされた。センターコンソールはCVPIと同じもので、装備の使い回しができる。オプションでドアに防弾パネルをつけることも可能。クラウンビクトリアで後部衝突時の問題があったことから、時速75マイル後部衝突試験もクリアするという。見通しの悪い交差点での衝突を回避するために警告を出す、BLIS(Blind Spoto Information System)も装着可能。
ユーティリティのベースはフォード・エクスプローラー。エンジンはV6自然吸気の一種類のみで、2WDと4WDが用意されている。
カーボンモータース・E7
カーボンモータース社が2008年に発表した次世代のパトカー専用車。同社によると供給開始は2012年から。
動力系統には300馬力を発生する3.0Lディーゼルエンジンと6速ATを搭載している。
同社はE7は0→100km/h加速を6.5秒で、ゼロヨン加速を14.5秒で行う動力性能を備えつつも燃費は28~30マイル/ガロン(およそ12km/L)で済み、航続距離は522マイル(およそ835km)で、他社製品と比べて動力性能でも運用コストでも優れていると述べている。
外観の特徴は警光灯やプッシュバンパーをはじめから組み込んでいること。警光灯はボディの屋根前端部や側面、ピラーなどに組み込まれており、一見するとスリックトップのような外観ながら後付のように車内にはみ出すようなことはない。ドアは観音開きで、後部へ容疑者を載せる時の負担を軽減している。
機能面ではレベルⅢ-Aの防弾措置が施されている。ナンバー読取装置なども搭載可能。ステアリングスイッチは無線や警光灯を操作するためのものになっており、見た目は一般の乗用車で使用されるものと似ているが、機能はパトカー専用モデルらしいもの。シートは腰の辺りが大きくえぐれており、ガンベルトを装着した状態でも着座しやすいようになっている。

[編集] 装備

アメリカでは機関ごとの方針でパトカーの装備は異なり、上記の写真で見られるようにプッシュバンパーひとつ取ってもまちまち。装備品の製造メーカーも多く、同じ機能を目的としていても様々な製品がある。


ワーニングライト(ライトバー)
日本で使用されているものと機能や形状は概ね同じだが、アメリカではハロゲンやストロボ式以外にもLED式がかなり広く普及している。ハロゲンやストロボ式に比べ、LED式はかなり薄くできるのが特徴。高速走行で空気抵抗が強くなると稀に警光灯が風圧で取り付け部から捥げてしまうことがあるので、高速での追尾を行うCHPは、ハロゲン式ながらより高速走行に耐えられるFederal Signal社の「Vector」を採用していた(5個の回転灯が三角形に並んでいる)。しかしLED式の方が空力的に優れており、また警光灯としての性能も十分であることからLED式に変更した。ハイウェイパトロール以外では、ハロゲンランプと反射鏡を使用するウィレン社の「Street Hawk」を採用する機関がまだ多い。
スリックトップと呼ばれる、通常の警ら用パトカーと同様の塗装を施しているものの、上のダッジ・チャージャーのようにライトバーを設置しないパトカーもある。元々は高速追尾時の空気抵抗を減らすためであり、より目立ちにくくなる効果もある。
ワーニングライト(そのほか)
グリル内やプッシュバンパーに取り付けるタイプ、ボディやサイドミラー前面に埋め込むタイプ、ライトシールド内に設置するタイプ、フロントグラス内やダッシュボード、デッキに取り付けるタイプなど様々な形状のものがある。
ヘッドライトや、ブレーキ&バックアップライト自体をリレーや半導体で点滅させるものも多い。
  • カリフォルニア州では、道路法で"赤の不動光が前から見えること"が緊急走行の条件となっている。また、覆面車のデッキには黄と青の点滅灯を装備している。
ディレクショナルライト
他の車両に対して交通誘導のための合図を出す装置。8個程度のライトが横一列についており、左流れや右流れ(トラックやバスの3連ウインカーのような感じ)、中央から両脇向け流れ、全点滅などの発光パターンを使って交通誘導を行ったり、ワーニングライトとして使用する。ライトバーと一体になっているものと、単独で設置するものがある。全てオレンジ色のライトのもののほか、最端部のみ赤や青だったり、最近ではLEDの普及によって何色か発光させられるものもある。Whelen社の「トラフィックアドバイザー」やCode3社の「アロースティック」という製品名がその役割をよく表している。
サイレンアンプ&スピーカー
日本より音の強い100Wタイプが主流で、200Wタイプもある。音色は以下のように幾つかの種類がある。
  • Wail:周期吹鳴。周期的に高い音と低い音を交互に鳴らす。(参考)
  • Yelp:短い周期で連続して高い音を鳴らす。(参考)
  • Hyper Yelp/Phaser/Pulsar:Yelpよりさらに短い周期で、連続して高い音を鳴らす。(参考)
他にも、ヨーロッパ風の「Hi-Lo」や交差点進入時などに使うブーブー音の「Air Horn」などがある。覆面車用の簡素なモデルを除いては、マイク拡声機能、無線音声を拡声できる機能も備わっている。
停止指示板
ミシガン・ハイウェイパトロールの特徴的装備だが、ボンネット上に「STOP」と書かれた照明付の板を設置し、停止を求める場合にそれを点灯させて停止を促す。その形状から「Shark fin」(サメのヒレ)というあだ名がついている。
昔のパトカーには右前のフェンダー付近に「STOP」の文字が出る警光灯を装備し、これを用いて停止指示を行うこともあった。現在はワーニングライトとサイレン、拡声器によって停止指示を行うのが一般的なので、殆ど見られなくなった装備である。
スポットライト
ライトバーに前方や周囲を照らすテイクダウン(takedown―分解・解体)ライトや、側方を照らすアーリー(alley―路地・裏通り)ライトというものが内蔵されている。また、車体前部ピラーに、内側から操作可能なガンスポットライトを設置しているものが多い。手持ちのものを車内に備え付けている場合もある。
プッシュバンパー
グリルガードのような形状をしたグリル正面に突き出している部品。フェンダーまで回りこむような形状のものもある。PITマニューバと呼ばれる逃走車両への強制停止措置などにおいて、車体を防護しつつ確実に目標を「押す」ために用いられる。
パーティション
前後の座席を仕切る板。金属製の下部に、上部は金属メッシュやアクリル板というのが一般的。後部座席に乗せた容疑者が暴れても、前席の乗員に危害が及ばないようにするためのもの。
リアシート
前席がファブリックシートでも、後席はビニールレザーであることが多い。護送中の被疑者が隠し持つ証拠物件を座席の隙間に隠すようなことができないよう、合成樹脂で一体成型された硬いベンチのような後部座席もある。これは頑丈な構造ゆえ被疑者が後部座席で暴れても痛みにくく、体液や嘔吐物などで汚れても洗浄が容易。ドアパネルまで覆ってしまうものもある。
ガン・ロック
ショットガンや自動小銃の火器固定用器具で、電子ロックで施錠できるようになっている。天井やパーティション、ダッシュボード、トランク内などに設置されている。銃を戻す時はワンタッチ、取る場合は開錠が必要になっている(隠しボタンを押す事で一瞬だけ固定部が解放される)。
無線機
パトカーのことをRMP(Radio Mobile Patrol)と呼ぶ所以でもある無線機は必需品。単独で使用する一般的なタイプのほか、携帯無線機を差し込んで使用するハンドマイク付きの充電スタンドタイプなどもある。CHP、ロサンゼルス市警察では小型無線機が搭載されており、カーラジオやサイレン・警光灯などと共に集中制御出来る制御盤が接続されダッシュボードに装備されている(ラジオが鳴っていても無線の信号が入ると最優先で音を大きくして聴かせる)。
車載端末(MDT/CDT)
データ通信を活用し、ナンバー照会や手配情報においてより複雑な情報のやり取りを行う。カーロケーターと同じく警察の指令所で位置を確認したり、また他のパトカーの所在地を表示する機能もある。MDT(Mobile Data Terminal)に対しCDT(Computer Data Terminal)はWindowsなどのOSで動かすため、車内で報告書などの文書作成を行うことなどもできる。取り外し可能なノートパソコンを乗務ごとに接続するものや、デスクトップ又はノートパソコンをトランクに固定設置するものなどがある。
近年はパトカーに搭載される電子装置が増えたため、車載端末のインターフェイスはデータのやり取りに用いるだけではなく、サイレン、警光灯、無線、レーダーなどを統合的に操作できるものが増えてきた。一例を挙げると、ロックウェル・コリンズ社の緊急車両用システム「iForce」がそれである。乗務している警察官はタッチモニターパネルや手元の入力装置を通じ、アクセス可能な車載機器を操作できる。
ビデオカメラ
車内の天井、またはダッシュボードに設置される記録用カメラ。前方や後方を撮影し、主に容疑者追跡や制圧の様子、パトカーや警察官に対する発砲の映像などを捉える。映像には字幕で日時、警光灯の作動状態、アクセルやブレーキの操作、走行速度などが記録されるが、日時以外の要素は採用したシステム毎に異なる。裁判での証拠資料や警察官の職務執行の適法性を証明する目的でつけられているが、逆に警察官の不適切な発砲や過剰な実力行使による制圧の様子が捉えられ、後に人権問題になることがままある。
動画はハードディスクなどの記録メディアに保存され、ファイルはワイヤレス通信や、取り外し式ハードディスクを直接警察のコンピュータに接続するなどし、パトカーから管理用サーバに移される。管理権限者以外の者がメディアに触れられないようにするため、車載記録装置のハードディスク収納部に鍵がつけられたものもあるなど[14]管理は厳重である。ここまで厳重に管理されるのは、撮影された映像が裁判資料になることから、その客観性を保つ必要がある為。また警察に不利な証拠であっても、保存・公開されることが一般的である。
トラフィックシグナルライトチェンジャー
信号を変える装置。緊急走行中に前方の信号機を操作することによって、より安全な通行・追跡を可能にする。
レーダー
主にスピード取締を目的とするパトカーのみに搭載されることが多い。
車両に搭載される用具
停車させた車両が逃げようとしたら踏ませてタイヤをパンクさせるスパイクシステム、コーン、事件現場を仕切るためのバリケードテープ、発煙筒、救急資機材、予備の警棒など。大抵はトランクに搭載される。

[編集] パトカーの乗務員になる為の訓練

アメリカでは地域警察の中核にパトカーによる警ら活動がある。日本のような交番制度がなく、日本と比べて遥かに広い管轄を守るには自動車が必要だからだ。またそういった事情から、全くの新人が最初にパトロール部門に配属される点は日本と同じだが、新人もまたパトカーの乗務から警察官としてのキャリアを始めることが一般的である。故にパトカー運転技術の習得は全ての警察官にとって必須になっており、警察学校で初任教育を受ける警察官は全員が操縦課程を受講しなければならない。

緊急車両の操縦技術訓練は「Emergency Vehicle Operator Course」通称EVOCと総称され、直訳すると「緊急自動車操縦者課程」になる。初任の候補生が受ける基本的なものから、現職が受ける操縦訓練、白バイの操縦訓練などを包括する。訓練内容は故意に車をスピンさせるもの、パイロンで作られたコースを走る前走車を追尾するもの、三箇所ある信号機のうち「青」になったところを瞬時に判断して通過するものなど様々。

アメリカの映画やドキュメントで見られる、車体を被疑車両にぶつける強制停止措置「PIT maneuver(PITマニューバ)」の訓練もEVOCに定められる。PITは基本的な訓練には含まれず、後に所定の訓練を受けなければならない。またPIT資格を有していない警察官は実施することができない。

[編集] PITマニューバ

車両を被疑車両にぶつけてスピンさせるなどし、逃走の継続を阻止する強制停止措置。PITの意味には諸説あり、Pursuit Immobilization Technique(追尾走行阻止技術)、Precision Immobilization Technique(精密走行阻止技術)、 Push It Tough(強く押す)など。いずれにしても、逃走を阻止するために車体をぶつけて被疑車両を押す、という意味が含まれる。

PITは以下の三つの過程を経る。

  1. パトカーの前部フェンダーの角あたりを、目標の後部フェンダー辺りに当てる。
  2. 当たったらそのまま舵を切り、目標のフェンダーを介して後輪に横方向の力を生じさせる。
  3. 目標は後輪に発生した横方向の力により、安定を失ってスピンする。

実行にあっては、管轄機関の当直責任者などの指令に基づく必要があるのが一般的。概ね時速50マイル(約時速80km)以下では致死性の威力行使とはならず、PITの違法性は阻却される。しかし最近では横滑り防止装置の普及により、後輪に外部から横方向の力を入力しても装置が減衰してしまうため、PITの効果が薄れているとの見解もある。[15]

このようにPITは制度として現在は確立されており、警察官が思いつきでぶつけているわけではない。よって、同様のことを日本の警察官がやることはできず、もし場当たり的にやった場合はその警察官及び都道府県警察が刑事・民事双方で、違法性が問われる恐れがある。もし日本で行うには、PITを行うための法整備及び訓練や実施制度の確立が不可欠であろう。

[編集] 車両の評価制度

警察車両はその性能が任務や運営費を左右することから、警察独自の評価制度を設けて警察向け車両の試験を行うことがある。言わば「警察車両アセスメント」であろう。有名なものは、ミシガン州警察とロサンゼルス郡保安官によって実施される試験。これらの機関では毎年各メーカーの警察向け自動車及びオートバイを集めて試験を実施しており、試験内容やその結果は一般にも公表されている。試験項目は周回路でのラップタイム、急加速、急制動、追尾を想定した走行試験、燃費、居住性、無線など機器の設置性、快適性、整備性など多岐に及ぶ。
審査は、ミシガン州警察は警察官及び民間の協力者によるテストチームが、ロサンゼルス郡保安官のものは同郡保安官助手とロス市警警察官の合同テストチームが、それぞれ行っている。

これら以外の機関でも調達にあたって独自のテストを行うことがあり、性能やコストのバランスが勘案される。よって調達単価が安ければ採用されるとは限らない。

[編集] 中古パトカー

日本とは逆に警察が積極的に売却しているため、中古パトカーは広く流通しており、中古パトカー専門業者も数多くある。新車市場が年間7万台ほどのようなので、単純に考えて毎年数万台のパトカーが中古として放出されていることになる。放出はワーニングライトやラジオなどの警察用装備は取り外された状態にされ、入札によって売却先を決定する。先述の専門業者が落札することも多い。そのようにして放出されたパトカーは、予算規模の小さい警察が購入して再びパトカーとして使用することもあれば、タクシーとして使用されるもの、一般の中古車と同様に個人の自家用車として使用されるものがある。中には熱心なパトカー愛好家により、再びパトカーの装備を施されて趣味として楽まれる車もある。そのような再びパトカ ー仕様に改造された車は日本からでも購入可能であり、日本の保安基準を満たしていれば実用も可能である。パトカーは酷使される一方で整備が行き届いている個体が多いので、長持ちする事を考えてあえてパトカーを購入する者もいる。

[編集] レース仕様車

アメリカではアマチュアが参加するドラッグレースなどの草レースが盛んだが、これにレース仕様のパトカーが時々出ている。殆どが警官による自主的な広報活動を目的としたもので、麻薬追放や公道における違法レースの撲滅、及び合法レースへの参加を呼びかけるものが多い。車両購入と改造、レース出場にかかる諸費用は警官有志が自費負担している。車両は基本的にそのレースの種類に応じたレーシングカーで、警光灯などを装備しパトカーとしているのが特徴。所属している機関の許可が出れば、公式シンボルマークや名称ロゴを車体に施すこともある。


[編集] 各国のパトカー

[編集] 関連項目

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